Wedgwoodのその後
日本でも、「1月5日に破産手続きに入った」って感じの報道がなされたウェッジウッドってその後どうなったのかなぁ、ってのが気になったので調べてみた。
破産手続きに関して
ウェッジウッド日本法人公式ページの"1月5日の媒体報道に関してのお知らせ"によると、
弊社グループの持ち株会社であるアイルランド法人及び英国法人は、
http://www.wedgwood.jp/news/200901/0107_000000.html
現地時間2009年1月5日にデロイト アイルランドの
デビット・カーソン氏らを管財人に指名し、
事業再構築の手続きに入りました。
ってなってた。ここで、"破産"じゃなくて"事業再構築"の手続きって言い回ししてるのはどういう意味だろ？と思って、Wikipediaをぱらぱら見て回ってると"倒産"のページにイギリスの倒産手続きについて説明があった。これによると
イギリスでは、狭義の法的意味における破産 (bankruptcy) は、個人とパートナーシップのみに関係する。会社やその他の企業は、違う名称の法的倒産手続が用いられる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%8C%E5%96%B6%E7%A0%B4%E7%B6%BB
ってことで日本だと、破産や倒産って名称でひとくくりにしてしまっているものも、イギリス(英語)では、
清算 (liquidation) と財産管理（administration――財産管理命令 (administration order) 及び管財人財産管理 (administrative receivership)）である。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%8C%E5%96%B6%E7%A0%B4%E7%B6%BB
liquidationとadministrationの2通りの言葉の使い分けをしてるようで。ってことで、オリジナルの報道はどっちになってんだ、ってことで海外での報道を調べてみた。
- Wedgwood goes into administration (BBC News)
- http://news.bbc.co.uk/1/hi/business/7811048.stm
本文引用するまでもなく、タイトルに"財産管理"の文字が。ってわけで、ウェッジウッドの英国・アイルランド法人は、完全になくなっちゃうわけじゃなくて、管財人仲介の元、資産の整理が行われることになったのか、ってことで、やっとあの時のニュースの意味を理解。ついでに「破産手続きに入る」って"go into administration"って言い回しするのかぁ、っていうどうでもいいメモ。
で、ウェッジウッドの現状は - 日本法人の場合
再び、ウェッジウッド日本法人公式ページのニュースリリースによれば
日本における営業に関しましては、
http://www.wedgwood.jp/news/200901/0107_000000.html
上記手続きの対象となっておりませんので、
今まで通り継続いたします。
また、英国からの商品供給も従来通り行われます。
とのことで、日本法人はそのまま続行のようなので、いつか買ってみたいなぁってな淡い夢も潰されずに済んで一安心。
それにしても、英国法人が破産手続きに入ってるっていうのに、『英国からの商品供給も従来通り"行われます"』と断定形になってるのはどーいうことなのかと･･･*1。
肝心の、ウェッジウッド本体の現状は
各新聞社同じこと書いてたので、とりあえず毎日新聞のニュースを引用すると、
英国の高級陶磁器ブランド「ウェッジウッド」を傘下に持つウォーターフォード・ウェッジウッド（本社・アイルランド）の一部資産を、米投資ファンド「ＫＰＳキャピタル・パートナーズ」が買収する方向で破産管財人と基本合意したことが９日、明らかになった。
http://mainichi.jp/select/world/news/20090110ddm008020081000c.html
ってことで、アメリカのファンドが買収する予定みたいで。一部資産って具体的にどういうことなのか気になるっちゃ気になるんですが、とりあえず丸く(?)収まりそうな方向に向かってるようで何より。去年に引き続き従業員バッサリ切らざるを得なかったりと*2そう話は単純でもないとは思いますが、このままうまいこと再生してくれるといいなぁとか。
*1:破産手続きが済むまでは、英国からの供給が可能なのはさておき、その先は、ほんとに最悪の場合だけど、やっぱムリーって可能性あるじゃんとか思ったり
*2:http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/england/staffordshire/7833052.stm
