Core系Mobile Celeronの省電力機能対応状況
長い前書き - TOSHIBA SatelliteT41を買ってみた
母親が会計(青色申告)用にノートPCが欲しいとのことなので、ネット上で出来るだけ安くて使えそうなA4ノートを探してたら、Bサプライズって店でT41がたまたま5万を切っていた(¥49800だった)ので購入してみた。
ビジネス用のノートなので外観は地味だけど、機能的には
- 15.4型(WXGA)液晶
- Celeron 575(2GHz) + GL40
- DVDスーパーマルチドライブ
- SD/Memory Stickスロット
- WindowsXP(VistaBusinessからのダウングレード)
って感じで、家で使う分に欲しい機能が一通り付いてたので良いかなぁと。てか、ビジネスノートに標準構成で、SD/Memory StickスロットやDVDマルチドライブが付いてるのは一体どういう意図なのやら・・・、まぁどうでもいいんだけど*1。唯一、無線LANが付いてなかったのが残念だったけど、これは後付でカードタイプのを買って来て終了。
ちょっと使ってみた感想は、普通に快適。XPでなおかつ、(ビジネスモデルなので)余計なソフトがほっとんど入ってないってのが速く感じる要因だと思うけど、HDDも静かで速いっぽいし、とりあえずCeleron速いよCeleronって感じでIEもサクサク立ち上がるし、ファンの音も全然気にならないし、コレ買って良かったなぁとか思ったんですが、しばらくほってたら
フォォォーン!って感じのあまり愉快でないファンの排気音が・・・。
CrystalCPUIDで動作周波数を確認すると何もしてないときでも最高速で回ってる・・・。東芝省電力ユーティリティでCPU動作速度の項目があったので、最も遅い設定にしてみるも最高速から変わらず・・・*2。
Core系のCPUってTDP低かったんじゃなかったっけ、、、ていうか、そもそも何もさせてないのに排気が始まる(=発熱してる)ってどうなってんだよ。って感じで、Mobile Celeron(Merom-L)の電力制御がどうなってるのか気になったので調べてみた。
Celeron 575の省電力機能対応状況
とりあえずCore系の省電力(ていうか可変クロック・電圧)機能を調べてみたら、現在使われているものとしては
- EIST
- C1Eステート
- Thermal Monitor 2(TM2)
があるっぽい。それぞれの解説については、DOS/V POWER REPORTのサイトにまとめがあったのでそこで。
- デュアルコアCPU 自作完全マニュアル
- http://www.dosv.jp/feature/0605/18.htm
とりあえず手元のCeleron 575の対応状況を、intelのサイトにあるProcessor Spec Finderで調べてみると
- Mobile Intel® Celeron® Processors 575
- http://processorfinder.intel.com/details.aspx?sSpec=SLB6M
何にも対応してない。仮にもMobileCPUなのに、省電力機能が何にもないってちょっと悲しい・・・。
いや、それはさておき、省電力機能がないのはまぁいいとして、Supported Featuresが何にもないというのはおかしいだろうってことで、色々調べてみたら
は実装されてるっぽいです。他のCPUのデータも色々見比べていて気づいたのですが、intelのProcessor Spec Finderのデータって、同じコアの(周波数が異なる)CPU同士でもSupported Featuresにばらつきがあったり*3と、あんまり当てにならない。もうこの際、どうにでもなれって感じですが・・・。閑話休題。
気を取り直して、intelサイト内の資料を漁ってたら
- Intel® Celeron® Processor 500Δ Series Datasheet
- http://download.intel.com/design/mobile/datashts/320462.pdf
っていうドンピシャな資料があったので読んでみた。で、結論。Celeron500シリーズにおいて、クロック・電圧を可変させるような機能としては
- Thermal Monitor 1(TM1)
っていうTM2の簡易版?(てか初代のやつか)だけが実装されてるようです。ただし機能させるにはBIOSでのサポートが必要、っぽい*4。で、T41のBIOSを改めて見てみたものの、CPU関連の項目としてはExecute Disable BitのON/OFF以外なかったので、結局TM1は使えないっぽいと・・・*5。色々ネット上で見て回ってると、デスクトップ版のCeleron(一世代前のConroe-L)でさえC1Eステートが実装されてるようでして、それなのにMobile版にないって、たぶんマーケティング上の都合だろうとはいえ、やっぱり悲しくなるなぁ。。。
ちなみに上記資料によると、Celeron 575のTDPは31W。・・・でかっ!!こんなんが常に最高速で動いてたら(常に31W消費してるわけではないにしても)、ファンが回り出すのも仕方ないか。
色々調べて分かったこととしては、今回買ったT41で"たまにファンが唸る問題"はどうしようもないっぽい。T41、全体的にいい感じだったのですが、この点だけ残念な感じでした。
Core系Mobile Celeronの省電力機能対応状況
500シリーズまでのMobile Celeronは省電力機能皆無。
最近出たDualコア版と低消費電力版のやつでは、C1Eはないけど、EISTが有効になってるっぽい(未確認)。
余談ながら、上記intelサイト内ではCeleron T1600,1700が65nmプロセスってなってるけど、45nmのPenrynからの派生コアじゃないんかなぁとか。同時期発表で、L2キャッシュ容量が同量(1MB)の723が45nmになってるし。intel内に詳しい情報が見当たらないのでなんとも言えないけど。
ぼやき - Processor Spec Finder使えね
Processor Spec FinderでMobile Celeronの一覧見てるとT1500,1400ってあるけど、何それ。そんなの発表された記憶ないんですけど。こっちはEISTサポートしてないことになってるしL2キャッシュが512KBになってるので、65nmプロセスでDualコアのMobile Celeron作る予定でもあったんかなぁ・・・。今回色々調べてみて、存在しないCPUは載ってるわ、データはたまにミスってるわで、Processor Spec Finderって微妙に当てにならないなぁって印象を持ったり。がんばれintel(でデータ入力してる人)。